研究課題/領域番号 |
19H03878
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
内富 庸介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 部門長 (60243565)
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研究分担者 |
藤森 麻衣子 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 室長 (40450572)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 意思決定支援 / アプリケーション / 質問促進 / ePRO / モバイル電子端末 |
研究実績の概要 |
本研究では患者が自宅など希望する場所で活用できるモバイル電子端末を利用した質問促進・意思決定支援と、電話での遠隔支援を含んだ介入の検証試験を実施することで、将来の社会実装を見据え、医療者の負担軽減や、人的資材の不足に対応した介入プログラム開発を目指す。昨年度までに関連調査の文献レビューから介入方略に関連する因子を特定し、がん患者会代表を含む関係者と協議し介入プログラムの開発を進めた。 R2年度は、介入プログラムの具体的な内容についての検討を進めた。介入プログラムの開発においては患者会代表者や腫瘍医と協議を重ねた。介入プログラムに含まれるのは1.質問促進リスト(45項目+自由記載欄)、2.患者の価値観や意向の整理(大切にしたいことの一般的な例18項目)、3.治療やケアの目標設定(4段階)である。1.質問促進リストは、複数の海外先行研究と、過去に本研究班が難治がん患者の治療の意思決定支援のために開発した資材を参考に開発し、2.患者の価値観や意向の整理は国内の先行研究を参考に、人生において大切にしたいことをリスト化して表示するとともに、患者個別の大切にしたいことが自由に記載できるようにした。3.治療やケアの目標は、海外の複数の先行研究と、意向に一致した終末期ケアの概念図<Halpern(NEJM, 2019)>を参考に4段階の選択肢を提示した。患者会代表、臨床の腫瘍医を含む関係者へのヒアリングを行い、その結果を踏まえて介入プログラムの改善を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度の実績を踏まえて関係者と十分に協議し、介入プログラムの開発をすすめた。コロナの感染拡大により、リクルート開始時期が当初予定より遅れることとなったが、オンラインミーティングを重ね、プログラムの評価、アプリへの実装、介入者養成など、リクルート開始前の準備作業を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
必要な感染対策、フィールドとの連絡調整を図り、症例集積を開始する。月ごとの症例集積状況をモニタリングしながら、必要症例数に到達できるようにする。
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