研究成果の概要 |
老齢動物の組織や臓器に存在する老化細胞を特定するため,シングルセル遺伝子発現解析により,老化関連遺伝子,老化細胞の同定を試みた.そして,3種類の老化関連遺伝子(AG1,AG2,AG3)を見出した.既報より,AG1はアポトーシスの誘導,AG2は炎症の抑制,AG3は細胞増殖の抑制に関与する.しかし,AG1,AG2,AG3と老化との関連性を示す報告は未だない.また,組織学的解析により,老齢動物の肝臓でAG1陽性細胞を確認した.AG1陽性細胞は,老化細胞である可能性が高い.老齢動物に存在する老化細胞を特定できれば,その細胞を積極的に除去するSenolytic薬の探索,ヒトへの臨床応用が可能となる.
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