本研究の目的は,高精度・広範囲のバリア情報を収集するためのA:バリア情報入力,B:バリア情報分析,C:バリア情報出力について,学術的・実用的価値が高い 方式を実現することである。AはA-1:ボランティア方式,A-2:歩行者方式,A-3:ゲーミフィケーション方式,BはB-1:Deep Learning方式,CはC-1:ヒートマップ方 式,C-2:VR方式に細分化される。令和5年度は5ヶ年計画の5年目にあたる。 令和5年度は,システム改良,特定エリアフィールド実験,社会還元活動を行う計画であり,予定通りこれを達成した。システム改良については,前年度のフィールド実験結果に基づき,バリア情報を投稿するユーザのモチベーション維持・向上を狙い,バリアが存在する場所に応じてバリア収集ゲーム内のコンテンツ種別が変化する工夫を行った。特定エリアフィールド実験については,大学キャンパスを対象としてバリア情報収集実験を2回実施し,その結果をバリアフリーマップとして可視化した上で,同キャンパス公式バリアフリーマップとの定量的・定性的比較を実施した。社会還元活動については,作成したバリアフリーマップをインターネット上に公開し,この効果について障害者やIT企業と意見交換を行い,サービス化のための課題洗い出しを行った。 上記について,査読付論文誌1件採録,査読付国際会議1件採択,査読無国内会議8件発表の学術成果を達成した。
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