研究課題/領域番号 |
19H04210
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
佐藤 健吾 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (20365472)
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研究分担者 |
加藤 有己 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10511280)
河原 行郎 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80542563)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | RNA二次構造 / RNA修飾 / ナノポアシークエンサー / 深層学習 |
研究実績の概要 |
近年の研究から,ゲノムの80%以上の領域からRNAが転写され,そのほとんどがタンパク質をコードしない非コードRNAであることが明らかとなった.配列長の長い長鎖非コードRNA (lncRNA) の多くが様々な機構に関与し,その機能と二次構造の相関が注目されている.本研究では,RNAの構造と機能の網羅的な相関解析へ向けて,その基盤となるRNA二次構造決定のための新しい技術を開発する.具体的には,RNA二次構造特異的に化学修飾を引き起こす化合物でRNA配列を処理し,ナノポアシークエンサーでその化学修飾を直接読み取ることによって二次構造プロファイ ルを計測する方法を確立する.次に,得られた二次構造プロファイルを利用し,RNA修飾に対応した二次構造予測アルゴリズムを実装する.これによって,lncRNAのような長いRNA配列に対する二次構造予測の精度を劇的に改善することを目指す.本年度は,ナノポアシークエンサーで読み取り可能な二次構造特異的化学修飾の条件検討を行なった.二次構造特異的な化学修飾としてSelective 2'-hydroxyl acylation analyzed by primer extension (SHAPE)を用いた.従来のシークエンサーでSHAPE修飾を間接的に検出する手法を参考に,ナノポアシークエンサーによるdirect RNA-seqでRNAに付加されたSHAPE修飾を直接読むことが可能な条件を検討した.次に,direct RNA-seqに対応した塩基修飾検出ツールの検討を行い,SHAPE修飾の検出精度を検討した.現時点に利用可能なツールでは十分な精度を得ることができないことが判明した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り,SHAPE修飾をナノポアシークエンサーによるdirect RNA-seqで読み取るための実験条件を検討することができたため,おおむね順調に進展していると言える.
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今後の研究の推進方策 |
RNA塩基修飾を検出する既存ツールの精度が十分でないため,自前でのツール開発を行なって検出精度の向上を目指す.さらに,RNA二次構造予測アルゴリズムと組み合わせることによって検出精度を補完する.
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