研究課題/領域番号 |
19H04431
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
橋弥 和秀 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (20324593)
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研究分担者 |
小林 洋美 九州大学, 人間環境学研究院, 学術協力研究員 (30464390)
大槻 久 総合研究大学院大学, 統合進化科学研究センター, 准教授 (50517802)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心理化傾向 / こころの理論 / 発達 / 進化 / 数理モデル |
研究成果の概要 |
アニミズム的思考をはじめ、文化を越えてヒトの情報処理に頻発する「外界の現象に"こころ"を見出す」傾向に着目し、乳幼児及び成人を対象とした行動実験と、数理モデルによる検証を通して、それを可能にする心的特性についての検討をおこなった。特に、ヒトという生物を特徴づける重要な要素である「協力」に着目し、協力相手となる他者の選択や、エージェントごとの状況や履歴を踏まえた分配、また、協力が成立する理論的条件の解析をおこなうとともに、「情報の心理化」仮説と名付け提起したヒトの情報処理特性に関する理論的な整理をおこない、「こころ」の(発達的・進化的)起源研究の新たな展望を提示した。
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自由記述の分野 |
比較発達心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
誰かとかかわりを持つ際に、我々は相手の「こころ」を読もうとし、自分自身の「こころ」を探ろうとする。「こころ」は目に見えないにもかかわらず、わたしたちのコミュニケーションの「前提」となっている。本研究は「協力」を手掛かりにして「こころ」を想定する傾向の起源を探った。行動実験を通した発達研究と、数理的な解析に基づいた協力の成立条件の解析を通して、他者に対する評価方略とその発達に関するあらたな知見を提示するとともに、協力の一形態である「教える」や基盤となる思考に関する理論的な解析も進めることができた。
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