研究課題/領域番号 |
19H04433
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
松吉 大輔 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学領域, 研究員(任常) (70547017)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 刺激選択性 / 可塑性 / 高次視覚カテゴリ / MRI / 縦断研究 |
研究実績の概要 |
新型コロナウイルス蔓延の影響により研究活動は大きく制限を受けたが、査読論文1件、分担執筆1件を発表した他、手法の最適化・改善に時間を割くことができたため、MRIシーケンス・プロトコルおよび解析パイプラインの整備・改善により測定・解析の信頼性・再現性を大幅に向上させることができた。構造MRIはパラメタの見直しと加算回数増加によりCN比が向上、拡散強調MRIはパラメタ最適化と撮像軸方向の増加により交差線維分離能が向上、定量的MRIは高速B1画像の撮影と画像不均一性の効率的除去、fMRIは徹底した歪み補正と非BOLDノイズの除去により、安静時fMRIは10分の撮像で60分撮像と同等以上の信頼性を持つ測定方法を確立できた他、課題時fMRIも再検査信頼性・再現性を劇的に向上させることができた。またオフラインで取得予定であった心理検査データについても、多くのオンライン化を完了させることができ、接触頻度を必要最小限となるばかりか、効率的かつ信頼性の高いデータ取得体制が整った。このようにMRIシーケンス・プロトコルの最適化と解析パイプラインの整備・改善および可能か限りのオンライン化により、従来よりも短時間で高精度かつ信頼性の高い手法を確立することができ、コロナ禍における制限された実験環境下でも実施可能な効率的な実験データ取得・解析体制を整えられた。要素技術についてはそれぞれ論文化を進めながら、今後も感染状況の推移を確認しつつ、安全対策を講じた上で測定を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの蔓延による影響を大きく受け、実験停止及び制限を行う必要が生じたため、計画よりも進捗はやや遅れている。今後は状況を見ながら参加者・測定方法を修正・制限するなど計画を若干変更しつつ、安全対策を講じた上で測定を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの蔓延の影響により、実験実施には未だ制限があるため、状況を見ながら参加者・測定方法を修正・制限する形で測定を実施する予定である。具体的には、参加者の絞り込み、測定方法の修正と効率化を行い、安全対策としての接触頻度を低減しつつも当初の学術的目的を達成するように研究を推進する。
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