研究課題/領域番号 |
19H05467
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高田 昌彦 京都大学, ヒト行動進化研究センター, 研究員 (00236233)
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研究分担者 |
二宮 太平 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 助教 (40586343)
橋本 亮太 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教授 (10370983)
松本 正幸 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (50577864)
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研究期間 (年度) |
2019-04-23 – 2024-03-31
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キーワード | 発達障害 / 社会的行動 / 神経ネットワーク / 認知ゲノム / 霊長類 |
研究成果の概要 |
本研究では、ヒトのモデルとしてのサル類(マカクザル、マーモセット)を対象に、霊長類社会における個の行動を集団レベルで捉え、ソーシャルマインドおよびその破綻としての自閉スペクトラム症や統合失調症などの発達障害に関わる神経生物学的機構の霊長類的基盤を明らかにした。特に社会性や家族性に富んだマーモセットでは、発達障害モデル個体を含む集団としての行動様式や集団内での個の特異な行動様式に焦点を当てた解析を実施した。また、高度な認知機能を有するマカクザルでは、同様の集団行動解析に加えて、健常個体および発達障害モデル個体の認知機能や他個体との相互作用(個体間交渉)を行動レベルおよび神経活動レベルで評価した。
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自由記述の分野 |
神経科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって発信される成果は、集団的視座から認知行動や精神活動を包括的に捉え、その一様態としての自閉スペクトラム症や統合失調症などの発達障害における行動特性の理解と、発達障害者の集団内における行動の理解に繋がるだけでなく、いじめや自殺など、青少年における重大な社会問題に対して、システム神経科学と精神医学の両面から切り込み、問題の早期発見や介入・治療法の開発に発展することが期待される。また、ヒトと霊長類モデルの双方から得られるデータを相互補完的に活用することにより、発達障害の神経回路基盤やゲノム基盤の解明をとおして介入・治療ターゲットの同定や臨床的検証に資することが期待できると考える。
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