研究分担者 |
川上 竜樹 龍谷大学, 理工学部, 教授 (20546147)
石渡 通徳 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (30350458)
石渡 哲哉 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (50334917)
岡部 真也 東北大学, 理学研究科, 准教授 (70435973)
宮本 安人 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (90374743)
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研究実績の概要 |
研究計画に基づき研究を遂行した。主なものは以下の通り。 1. 研究代表者石毛は共同研究者である Paolo Salani 氏 (フィレンツェ大), 高津飛鳥氏 (首都大) と共に、放物型方程式の解の対数凸性について研究を行った。1976 年にBrascamp-Lieb が対数凹性が熱流によって保存されることを示すことによって, 偏微分方程式の解の冪凹性の研究が本格的に始まったとも言える。 本研究では冪対数凹という新しい凹性概念を導入し, 対数凹よりも強い凹性概念である 1/2対数凹が熱流が保存する最も強い凹性であるを証明した。 2. 石毛、分担者岡部は佐藤得志氏と共に, 冪乗型非線形項をもつ非線形楕円型方程式の一つである強制項付き scalar filed 方程式における正値解の存在・非存在について, 強制項の大きさに関する臨界値の存在を示した. さらに, 臨界の場合, 非線形項の冪の度数が Joseph--Lundgren 指数より小さいならば正値解がただ一つ存在することを示した. この結果の証明は, Joseph--Lundgren 指数と楕円型方程式の正則性理論との深い関連性を示唆する 3. 石毛、分担者岡部、分担者川上は多重ラプラシアンを含む高階線形熱方程式の積分核(基本解)に対する優核を分数冪線形熱方程式の積分核(基本解)を用いて構築し, その優核が作る積分作用素が半群性の類似物を有すること示した. この優核によって, 半線形高階熱方程式が可解であるための十分条件の詳細な研究が可能になった. また, 半線形高階熱方程式が解が存在を許す非負な初期関数の最も強い特異性を特定した。
この他、当該研究グループは「Qualitative properties for nonlinear diffusion equations」を含む幾つかの国内外の研究集会を開催した。
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