研究分担者 |
川上 竜樹 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (20546147)
石渡 通徳 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (30350458)
石渡 哲哉 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (50334917)
岡部 真也 東北大学, 理学研究科, 准教授 (70435973)
宮本 安人 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (90374743)
高津 飛鳥 東京都立大学, 理学研究科, 准教授 (90623554)
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研究実績の概要 |
研究計画に基づき研究を遂行した。主なものは以下の通り。 1. 研究代表者石毛は, 非斉次項付き指数型非線形楕円型方程式の 解の存在・非存在について研究を行った. 非斉次項に関する適当な可積分条件の下, 非斉次項の大きさを表すパラメータがある値より真に小さいならば解が存在, 真に大ならば解が非存在を示し, パラメータの臨界値の存在を示した. さらに, 空間次元が 2 以上 9 以下ならば, 臨界の場合に解がただ一つ存在することを示した. これは分担者岡部真也氏および研究協力者佐藤篤志氏 (宮城教育大) との共同研究である. 2. 研究代表者石毛は, 放物型方程式における解の高次漸近展開を行う際, 解の空間減衰の度合いは重要な役割を果たすが, 分数冪熱方程式では基本解の空間 減数の遅さによって熱方程式と比べて十分な 解の減衰評価が得られず, 結果, 解の高次漸 近展開を行うのが困難である. 本研究では, 2017 年における川上竜樹氏、道久寛載氏との共同研究を改良し, 非斉次分数冪熱方程式および非線形分数冪熱方程式に対する初期値問題の解の高次漸近展開を行った. これは分担者川上竜樹氏 (龍谷大) との共同研究である. 3. 研究代表者石毛は, 分担者高津飛鳥氏 (都立大), 研究協力者 Paolo Salani 氏 (フィレンツェ大) との共同研究として, リーマン多様体上の回転対称な領域における楕円型・放物型問題の球対称解の冪凹性について研究を行なった. その結果の大きな成果の一つは, 双曲空間においては熱核が任意の時刻正に対して空間変数に関して対数凹であることを示したことである. さらに, もう一つの共同研究として, 2次元以上のユークリッド空間内における任意の凸領域において, Dirichlet heat flow が保存する冪凹性は対数凹しかないことを示した.
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