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2023 年度 研究成果報告書

微小環境変動に対する細胞応答に着目した治癒をめざした抗腫瘍療法

研究課題

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研究課題/領域番号 19H05655
研究種目

基盤研究(S)

配分区分補助金
審査区分 大区分I
研究機関京都大学

研究代表者

石川 冬木  京都大学, 生命科学研究科, 名誉教授 (30184493)

研究分担者 若林 雄一  千葉県がんセンター(研究所), がんゲノムセンター 実験動物研究部, 部長 (40303119)
岡本 康司  帝京大学, 先端総合研究機構, 教授 (80342913)
研究期間 (年度) 2019-06-26 – 2023-03-31
キーワードストレス / 獲得耐性 / 転写 / 翻訳 / RACK1 / HIRA
研究成果の概要

腫瘍細胞は非致死的ではあるものの常なる環境変化を経験しつつ、episodicに起こる強い低酸素・低栄養状態や抗がん治療などの致死的なストレスに曝されている。本研究は、がん組織が環境変化による弱いストレスが獲得耐性を介して治療抵抗性などの強いストレスに対する耐性を誘導している可能性を検討するものである。我々は、分裂酵母において獲得耐性誘導に必要な遺伝子として同定したRACK1が、哺乳類細胞において引き続いて負荷した強いストレス負荷後のバルクな翻訳反応の再開を早める効果をもち、このことが獲得耐性誘導に必要であることを明らかにした。今後、このRACK1経路を介した新規がん治療薬の開発が期待される。

自由記述の分野

がん生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

医学領域において心臓や脳における先行する軽微な虚血が後続する重篤な虚血による梗塞を軽減させることが長らく知られており(コンディショニング)、虚血性疾患の治療に応用されてきたが、その分子基盤は不明なままであった。本研究は、この生体反応を獲得耐性として理解し、その発現に必要な蛋白質を同定した上で、悪性腫瘍の治療に役立てようとするものであり独創性が高い。これまでのがん治療はがん細胞殺細胞効果を介するものがほとんどであり正常細胞に対する毒性を免れることが難しかった。本研究が完成すれば、がん組織はなぜ宿主や治療による腫瘍抑制作用に抵抗し、患者を死に至らせるのかを理解する重要な視点が得られると期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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