研究課題
基盤研究(C)
徳山毛利家棲息堂旧蔵和刻本漢籍の詳細な書誌調査をおこない,既に公刊されている宮内庁書陵部編『和漢図書分類目録』(1951)及び「書陵部所蔵資料目録・画像公開システム」に見られる疑問点を明らかにし,遺漏等を補うことができた。以上の調査については,本研究において定めた採録すべき書誌項目,すなわち四部分類・書名・巻数・撰者・鈔刻・分類番号・印記・備考に分かち,すべてをデータとして記録した。その結果,「宮内庁書陵部所蔵徳山毛利家旧蔵和刻本漢籍分類目録(稿)」を完成させることができた。
中国文学
本研究は,徳山毛利家における知の集積の全貌を明らかにし,その特性を把握しようとするものである。同家棲息堂旧藏古典籍の全体像を明らかにすることにより,和漢書のデータ集積に寄与することができ,大きな学術的意義があると考える。また,構成されてきた蔵書群を総合的に把握することにより,同家の知の原点を探り,知的財産の水準を客観的・具体的に把握することが可能となるという波及効果も期待できる。