ブラック・アンド・ブラウン・ブリティッシュを代表する作家とアジア系作家の作品分析と西インド諸島やアフリカ系アメリカ人作家に関してさらに詳しくリサーチを行い、オックスフォード大学とロンドン大学で開催された国際学会において口頭発表をした。さらにイギリスにおけるブラックの人々の文化と文学を分析した『ブラック・ブリティッシュ・カルチャー』(2022年)を刊行したが、それらの連続性を構築するために19世紀から21世紀にかけて台頭したイギリス、アメリカ、西インド諸島のブラックの音楽家、詩人、劇作家、小説家、ノンフィクション作家、児童文学作家などに関してリサーチを行って、女性の表現者に焦点を当てて、本一冊分の原稿(仮題:『ブラックの女たちの物語:アフリカ系ディアスポラの性の政治学』を完成させて、2024年に出版予定である。 また、コロナ禍において新たなリサーチが不可能となった期間は、在外研究中に始めたあらたなテーマである英語圏文化の多様性を追求した。イギリス湖水地方の文化、文学、および歴史を多角的にまた学際的に探究して、『イギリス湖水地方アンブルサイドの女神たち』(2021年)、『イギリス湖水地方モアカム湾の光と影』(2022年)に次いでシリーズの最後『イギリス湖水地方におけるアーツ・アンド・クラフツ運動』(2023年)と、『ビアトリクス・ポターの謎を解く』(2019年)に次ぎ『イギリス湖水地方 ピーターラビットの野の花めぐり』(2023年)に加え、『イギリス湖水地方 ピーターラビットのガーデンフラワー日記』が2024年5月に出版が予定されている。また、イギリス園芸額における階級、ジェンダー、セクシュアリティ、人種の多様性を歴史的に分析した原稿(仮題:『英国女性ガーデナー物語』)をほぼ完成させて、2024年に刊行予定である。
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