研究課題/領域番号 |
19K00478
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研究機関 | 北海道科学大学 |
研究代表者 |
塚崎 今日子 北海道科学大学, 未来デザイン学部, 准教授 (20347727)
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研究分担者 |
熊野谷 葉子 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 准教授 (70581784)
中堀 正洋 慶應義塾大学, 外国語教育研究センター(三田), 講師(非常勤) (70460087)
山田 徹也 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 講師(非常勤) (00750340)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | フォークロア / 北ロシア / 伝承文化 |
研究実績の概要 |
本研究は2019年度に開始し、当初は3年の間に資料(ロシア連邦アルハンゲリスク州上トイマ地区において1995年以降、5回にわたって実施されたフォークロア調査で採録された資料)のデジタル化と文字起こしを完了し、マルチメディア資料集の構築を行う予定であった。また、それらの作業と並行して現地調査を実施し、資料不足や不明点を補い、調査協力者やご家族から資料公開許可をとり、現地の研究協力者たちとチェックを重ねる計画であった。しかし、資料の整理に予想以上に長い時間が取られた。また、2019年末に発生し、その後全世界を席巻していまだ完全な終息の兆しが見えない新型コロナウイルス感染症の感染拡大、さらに2022年2月にはロシアによるウクライナ侵攻が開始し、ロシアでの現地調査は白紙となり、計画の見直しを迫られた。 研究機関を1年間延長し、現時点の手持ちの資料で進められる作業を模索した結果、最終年度においては、調査概要および各自の専門に沿った論文を収めた冊子『北ロシアの暮らしとフォークロア:アルハンゲリスク州上トイマ地区日露フォークロア調査より』(丸善雄松堂、2023年3月)を研究成果として出版するとともに、Webサイト「日露合同上トイマ地区フォークロア調査:ВТАЯРФЭЭ)を構築し、冊子内で言及したマルチメディア資料を限定的に公開するという形となった。 当初の計画から多々変更点はあったものの、「身体性を備えた総合的なパフォーマンスとしてのフォークロア」を提供するという目標、そして上トイマのフォークロア伝統の記録を伝承者自身や地域の人々に還元するという目標は達成できたと考える。
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