本研究の目的は、認知言語学の用法基盤モデルの観点より、日本語の第一言語(以下、L1)と第二言語(以下、L2)の習得プロセスとメカニズムの両方を明らかにすることであった。まずは、L2児、L1児、L2大人の可能形習得に焦点を当てて追究し、領域固有の特徴と普遍的な言語構造構築のプロセス、そして可変性を生む要因を明らかにした。次に名詞修飾節に注目して、L2児、L2大人の習得プロセスにおける普遍性と可変性について追究した。さらに、L2児にとって必要な環境について、言語習得理論の観点からの追究と、教育現場にいる教員や支援者の視点からの研究を進め、編著書にまとめ、現場に還元した。併せて教材開発も行った。
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