研究課題/領域番号 |
19K00756
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
小林 葉子 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (00352534)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | (脱)英語ネイティブ志向 / フィリピン人英語講師 / 欧米英語圏出身の「ネイティブ」講師 / 外国人英語教師によるレッスンの多様化と階層化 |
研究実績の概要 |
2年目と同様であるが、本来ならば3年目の研究計画に基づくと、欧米英語圏と(または)アセアン準英語圏にある語学学校にて英語留学中の日本人学生たちと関係者たちを対象にしたアンケート調査とインタビュー調査を行う予定であった。しかしながら新型コロナウィルス問題のため、現地調査は断念し、民間調査会社にアンケート調査を委託することとした。同時に2年目に民間調査会社に委託したアンケート調査から得られたデータを分析し、複数の論文にまとめ、国内研究大会で発表しつつ、国際ジャーナルに投稿した(している)。採択論文の中で報告した研究では、フィリピン人英語講師によるオンラインレッスンを受講したことがある100名に調査を行い、国内外において「ネイティブ」講師による高額な英会話レッスンの受講歴、「ネイティブ」志向と経済力、英語学習目的、フィリピン人講師による格安オンラインレッスンへの考え、受講理由などについて数値・自由記述データを収集し、分析した。その結果、(1)国内外にて「ネイティブ」講師による英会話レッスンを受講し、「ネイティブ」が英語学習モデルである回答者が多いこと、(2) 予算や「ネイティブ志向」の無さが、フィリピン人講師によるレッスン受講の理由ではないこと、(3)フィリピン人英語講師の「訛り」は気にする段階ではない初級英語学習者という自覚があること、(4)フィリピン人講師たちは「訛り」のある英語話者であり、物価・人件費の安い非先進国に住む労働者であるため、レッスンが格安になることは「当然」だと思っていること、などが明らかとなった。これらの結果を踏まえ、「(白人)英語ネイティブ」志向が強い日本の英語教育現場の中に、フィリピン人英語教師による授業をどのように位置づけていくべきなのか、という教育的示唆を提示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナウィルス問題のため、当初の計画を大幅変更せざるを得なくなったが、本研究課題の追究のために必要な研究は行うことが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
3年目のデータ分析を進め、調査成果を報告する論文を執筆しつつ、(オンラインでの)学会発表の応募・準備等を行う。ただ4年目となる今年度も引き続きコロナウィルス問題のため、現地調査が出来るのかどうか不明な状態である。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:コロナウィルス問題のため、海外現地調査が出来なかったため。 使用計画:コロナウィルス問題の影響が続いているため、計画実行性は不透明だが、海外現地調査に変わる調査を実施することで、出来るだけ研究目的追究のために必要なデータ収集を行う。
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