2021年度より本格的に推進している宋代特別法整理の作業を進めた。その結果、北宋について約450タイトルが見出された。条文数からすれば、宋代を通じれば約1万巻と推測するに至った。これは古今東西の法典のなかでももっとも大きな規模であることを確認できた。 この爆発的増加は神宗朝に見られる。王安石神宗改革には、青苗法、市易法、学校関係法などの広く知られているもの以外にも、法制方面においても大改革があった。これは神宗の元豊2年「敕令格式の新定義」として知られているものであるが、本研究の結果、このような膨大な法典は、この神宗の思想に基づき、煕寧・元豊年間以降に生まれたことであることが明らかになった。
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