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2020 年度 実施状況報告書

プランテーション・フロンティアにおける小農社会変容の政治生態学

研究課題

研究課題/領域番号 19K01173
研究機関大阪市立大学

研究代表者

祖田 亮次  大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (30325138)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードマレーシア / サラワク / アブラヤシ / 認証制度 / 小農 / プランテーション / 生産者団体 / 政治生態学
研究実績の概要

2020年3月に予定していた、研究協力者2名(岡山大学教授・久留米大学准教授)および大阪市立大学PD研究員(受け入れ教員:祖田)との共同現地調査(新型コロナウィルスの影響によりキャンセル)を、2021年8~9月に延期して実施することを目標としていた。その際、アブラヤシ生産に関する認証取得が小農レベルまで義務化(2020年12月)されたことの影響と、そうした制度から零れ落ちる人々に関して、インタビュー調査を予定していた。しかしながら、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて、予定していた現地調査を行うことができなかった。一方、インターネット情報を収集し、世界的認証としてのRSPOの動向と、マレーシアの国内版認証であるMSPOの動向について、一定の理解を得ることができた。また、アブラヤシ価格の変化や外国人労働者(おもにインドネシア人労働者)の扱いが、新型コロナウィルスの流行によって、どのような影響を受けてきたのか、などについての動向をモニターしたり、現地関係者とのメールや電話でのやり取りで最低限の情報を得たりした。新型コロナウィルスの影響は一定程度あるものの(村落のロックダウンなど)、アブラヤシ栽培はおおむね継続的に実施されているようである。また、現在進行形の情勢とは別に、歴史資料や二次的資料などを利用した研究の進め方についても模索した。それらの成果については、研究協力者とのオンライン研究会で情報交換・共有すると同時に、関連する他の研究会でも報告を行った。しかしながら、現地の小農たちは通信状況の良くない(電波が届かない)場所でアブラヤシ栽培を行っている場合が多く、オンラインでの調査にはやはり限界がある。調査方法やテーマについて新たな展開を模索する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウィルスの影響により現地調査が実施的なかったため。

今後の研究の推進方策

オンライン・ツールを活用した形での調査を展開する。また、これまでに取得できた限られたデータを中心にしつつ、日本国内に収蔵されている資料の活用、研究発表を通じての議論をもとに、やや抽象的な議論(たとえばスケールをめぐる問題など)として展開する方法を模索する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスの影響により、海外出張ができなかったため。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 多生業とは何か―東南アジアと日本の山間地域の事例から2020

    • 著者名/発表者名
      祖田亮次
    • 雑誌名

      水内俊夫・鴨河貴澄編『ひとつの日高川流域誌――多生業に生きる寒川の150年』大阪市立大学都市研究プラザ

      巻: 1 ページ: 145-151

  • [雑誌論文] 熊谷圭知著『パプアニューギニアの「場所」の物語―動態地誌とフィールドワーク―』2020

    • 著者名/発表者名
      祖田亮次
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Human Geography

      巻: 72 ページ: 166~167

    • DOI

      10.4200/jjhg.72.02_166

  • [学会発表] ポリティカル・エコロジー論の新たな展開――環境ガバナンスのリスケーリングに関する予備的考察2020

    • 著者名/発表者名
      小泉佑介・祖田亮次
    • 学会等名
      2020年人文地理学会大会(オンライン)

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公開日: 2021-12-27  

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