本研究の目的は、(1)系統学の手法を活用しながら市場におけるルールの変遷過程を解明することと、(2)その背景となっている要因を探究することにある。市場取引を規制するルールの普及・変容・消滅の要因を記述的に明らかにして、望ましい市場ルールをめぐる議論の基盤を整えることを目指す。 3年間の研究期間で、市場的領域・非市場的領域における諸ルールの変遷過程に関連する歴史的な資料と現時点のデータの両方を収集した。また、最終年度にはオンライン調査および実験を複数回実施している。資料とデータから得られた知見の一部は公表済みであるが、研究期間終了後もさらに分析を進め、成果の公表を引き続き行っていく予定である。
|