研究課題/領域番号 |
19K01673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
吉田 裕司 滋賀大学, 経済学系, 教授 (40309737)
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研究分担者 |
zhai 唯揚 富山大学, 学術研究部社会科学系, 助教 (80966333)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 経常収支 / 貿易収支 / 所得収支 / 構造VAR / 為替レートパススルー |
研究成果の概要 |
本科研費による研究成果は5点である。1点は国際金融の主力国際学術誌に刊行され、1点は英文研究図書の章として掲載された。また、多くの研究会・国内学会・国際学会にて報告を行った。 一つ目はグリック・ロゴフ・モデルをBRICS諸国に応用した分析であり、先進国と新興国では異なる経常収支調整メカニズムが働くことを示した。二つ目は、TVP-VARモデルを用いて、コアCPIへの為替レートパススルーが非常に小さなことを指摘した。三つ目は、経常収支を貿易収支と第一次所得収支に分解した上で、SVAR(構造型ベクトル自己回帰)モデルを用いることで、日本の経常収支のダイナミクス構造を明らかにした。
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自由記述の分野 |
国際金融、国際経済、国際マクロ
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国際収支調整メカニズムに関しての新しい知見を得られることが出来た。(1)先進国と発展途上国では異なる経常収支調整メカニズムが働いている。特に、生産性ショックの影響は先進国にとっては重要であるが、発展途上国にとっては影響が小さい。(2)日本においては、為替レートの影響が国内消費者物価指数に与える影響は非常に小さい。(3)しかし、それは構造ショックによって異なり、国内需要ショックが逆の影響を与えているために、総合的には小さくなっていることが示された。これらの研究結果を踏まえて、政策当局は2023年以降の金融・財政政策を運営する必要がある。
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