研究課題
基盤研究(C)
動学的一般均衡経路の不決定性が発生する理論モデルにおいて、非相似拡大的選好を導入することで、これまで置かれていた生産面での条件を取り除き、より緩やかな条件下で不決定性が発生することを示した。また、主観的割引率が変化する動学的貿易モデルにおいて、自国の所得水準に加えて、貿易相手国の所得水準に依存すると仮定することで、発展途上国が先進国にキャッチアップする可能性が生じるモデルの構築を行い、そのための条件を導出した。
国際経済学
現実のデータと整合的な非相似拡大的選好、あるいは一定でない主観的割引率を理論モデルに導入することで、より現実に即したモデルを構築して理論分析を行った。そして、経済の均衡経路の安定性に関する条件、あるいは、国際貿易によって発展途上国が先進国にキャッチアップするための条件について、これまで示されていない結果を導出し、各財の所得弾力性の相違といった需要サイドに関わる条件を明らかにした。