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2019 年度 実施状況報告書

高齢者の社会動態とその影響に関する計量分析

研究課題

研究課題/領域番号 19K01724
研究機関東洋大学

研究代表者

中澤 克佳  東洋大学, 経済学部, 教授 (20453855)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード高齢化 / 社会動態 / 介護移住 / 地方財政
研究実績の概要

平成31年(令和元)年度の研究計画では,これまでの研究蓄積を拡張する作業と,新たにデータ収集を行う必要がある作業を予定していた。具体的には,1.国勢調査データを用いた高齢者の地域間移動の把握:特に都市圏間・都市圏内での移動を整理する。また,先行研究における推計データとの比較検討。2.国勢調査データを用いた,高齢者移動の実証分析①:先行研究で用いられてきた推計データではなく,国勢調査に基づく実移動データでの推定。3.日本家計パネル調査(JHPS/KHPS)データの整備・統合作業。
1に関しては都市圏別の高齢者移動データを整理し,国土交通省のセミナーで報告を行った。また,このデータを踏まえて「人口減少と人口移動のインパクト (特集 地方創生と財政マネジメント) 」『地方財務』(786)pp.35-42を寄稿した。2に関してはデータの整理を行い,現在分析を進めている。具体的には,これまで市区町村ごとの純流入数を用いて分析を行っていたが,2自治体間での純移動数を集計し,より詳細な分析を行っている。3に関してはデータの整理を実行中である。
これらの成果を踏まえて,人口動態の変化と自治体の財政負担を考察した"Does Urban Compaction Contribute to Financial Efficiency? "を, 公共選択学会第23回大会 2019年12月1日およびAustralasian Public Choice Conference 2019 2019年12月10日で報告している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データの整備や分析は概ね順調に進められており,一部の成果は海外での学会報告等に至っている。また,英文査読誌への投稿も行っている。一方で,年度末に予定していた研究の英文化と投稿については,新型コロナウィルスの影響で若干遅れ気味となっており,新年度に集中してこれら作業を行いたい。

今後の研究の推進方策

【現在までの進捗状況】欄に記載したように,すでに分析等をある程度終えた研究が存在しているので,早急に英文化し,学会報告や投稿を行いたいと考えている。また,高齢者の社会動態を直接検証するだけではなく,その財政的なインパクト等にも研究を拡張したい。
具体的には,年度前半に論文作成を集中して行い,投稿を積極的に行っていく。年度後半には,構築したデータを用いて新たな分析を進める。

次年度使用額が生じた理由

年度後半に予定していた英文校正や投稿が遅れたため。次年度前半に集中して論文作成を行い,英文校正を行っていく予定。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 都道府県知事・市町村長の政治的特性が市町村合併に与える影響2019

    • 著者名/発表者名
      宮下量久・中澤克佳・米岡秀眞
    • 雑誌名

      公共選択

      巻: 72 ページ: 84-101

  • [雑誌論文] 人口減少と人口移動のインパクト2019

    • 著者名/発表者名
      中澤克佳
    • 雑誌名

      地方財務

      巻: 786 ページ: 35-42

  • [学会発表] Does Urban Compaction Contribute to Financial Efficiency?2019

    • 著者名/発表者名
      Katsuyoshi Nakazawa, Tomohisa Miyashita, Akira Yokoyama
    • 学会等名
      公共選択学会第23回大会
  • [学会発表] Does Urban Compaction Contribute to Financial Efficiency?2019

    • 著者名/発表者名
      Katsuyoshi Nakazawa, Tomohisa Miyashita, Akira Yokoyama
    • 学会等名
      Australasian Public Choice Conferenc
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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