金融資産の価格がファンダメンタル価値に関する投資家の予想を反映して決定されるならば、その予想のばらつきそのものが、資産価格の曖昧性を増加させる可能性がある。本研究では、投資家の予想がばらつく(異質的期待の)状況の下で、リスク回避的かつ曖昧性回避的な投資家を仮定するモデルを展開した。そして、均衡において、リスクを負担することだけでなく、投資家の予想のばらつきからくる曖昧性を負担することに対しても追加的なプレミアムが支払われるために、投資家の予想のばらつきが大きい資産ほど期待収益率が高くなることを示した。
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