本研究は、関係者間の語り(ナラティブ)をすり合わせる中から創造的な物語(ナラティブ)を共同構成していくための対話を通じて、組織やコミュニティを開発していく過程で求められる個人の行動とは何かについて明らかにすることを目的として、探索的に実施された。病院組織、鳥取県智頭町、大学のゼミを研究対象とした組織(コミュニティ)開発のアクション・リサーチを通じて、対話の中でのファシリテーションとは何か、その具体的な行動、対話型コミュニティ開発のプロセス、自らの“先入観”を手放すための行動、継続的な対話によって培われた対話的態度とコミュニティ・メンバーの自律性や援助行動との関連性について明らかにした。
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