| 研究課題/領域番号 |
19K01928
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| 研究機関 | 京都産業大学 |
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研究代表者 |
中井 透 京都産業大学, 経営学部, 教授 (50237202)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | ファミリー企業 / コーポレート・ガバナンス / イノベーション / 事業承継 / 中小企業 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、所有と経営が一致する中小企業、とりわけファミリー企業におけるガバナンスの実態とそれが事業承継に与える影響を明らかにしようとするものである。
この研究テーマを設定するに至った背景として、まず、日本企業が長期的視点に立って継続性を重視する経営スタイルに回帰しようとする動きの中で、ファミリー企業が研究対象として注目を浴びていることが挙げられる。また、中小企業が経営不振や後継者難に直面する中で継続性を維持するために効果的に事業承継を行うことが求められている。事業を継続して次世代に承継させるためには、どのようなガバナンスが行われるべきなのかを検討することが目的となる。
2021年度（令和3年度）は、科学研究費助成研究課題の3年目にあたるが、これまでに整理してきた理論的枠組みを背景にインタビュー調査を行って、定性的な知見を得ることを目的に新年度をスタートさせた。新型ウイルスの影響で企業訪問が叶わず、多くの調査においてオンラインでの実施となったが、インタビューイの協力を得て、概ね当初の目的を達成できるものとなった。
これらの研究成果は、①「日本政策金融公庫論集」第53号（2021年11月刊行）、②「福岡大学商学論叢」第66巻第4号（2022年3月刊行）、③『中小企業経営入門（第2版）』（中央経済社、2022年3月刊行）に発表しており、④『SDGsの経営学』（白桃書房、2022年8月刊行予定）で発表されることが決まっている。
なお、本研究では1年目、2年目において新型ウイルスの影響でインタビュー調査などが満足に行えなかった状況に鑑み、研究期間の延長を申請し、承認いただいている。これを受けて、4年目となる2022年度（令和4年度）は、企業のガバナンスやイノベーションと事業承継との関係、企業業績に与える影響などについて、更なる実証研究を通じて成果につなげたいと考えている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
中国・武漢で発生した新型ウイルスまん延の影響などにより、当初予定していた企業訪問を伴うインタビュー調査などが1年目および2年目において実施できなかったことから、遅れが生じていた。3年目となる2021年度では、一部の調査でオンラインでの実施となったものの、所期の目的はある程度達成され、研究成果として刊行することができた。これまでの遅れを取り戻しつつあり、直近では、おおむね順調に推移しているといえる。
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| 今後の研究の推進方策 |
2022年度についても、引き続きウイルス禍の影響でインタビュー調査に支障をきたすことが予想されることから、オンラインでもできる作業を模索し、可能な限り企業との接点を保ちつつ研究を遂行していく。
加えて、成果の発表については、これまで論文の形に限られていたが、学会報告を行って幅広く多くの方からの知見や示唆を得ることに努めていきたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
中国・武漢で発生した新型ウイルスの影響で、本研究の中心をなすインタビュー調査が満足に行えず、特に1年目、2年目において、進捗状況が著しく悪化したため当初予定した計画が十分に遂行できなかった。今後の使用計画としては、引き続き実地調査の可能性を探りつつ、文献調査なども行っていく予定である。
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