研究課題/領域番号 |
19K01938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
森村 文一 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (80582527)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | イノベーションデザイン / 社会的イノベーション / 節約イノベーション / サービスデザイン / 態度―行動ギャップ / 購買意思決定プロセス / 国際比較 / 心理的距離 |
研究成果の概要 |
大きく分けて以下のことが分かった。1つ目は,エネルギーマネジメントサービスやモバイル決済,環境配慮型製品など,社会と消費者個人の双方に利益を提供する社会的イノベーションの採用意向は,知覚する利益によって高められるが,コストによって低められることである。2つ目は,市場に存在する高機能・性能,高コストの社会的イノベーションの場合,コストが採用意向を低めてしまう。一方で,必要十分な機能・性能,低コストの節約イノベーションの場合,パフォーマンスに対するリスク知覚が採用意向を低めることである。3つ目は,消費者の倫理的意識や心理的距離は,社会的イノベーションの利益知覚をより高めることである。
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自由記述の分野 |
マーケティング
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,社会的イノベーションに対する態度-行動ギャップについて,市場に存在する高機能・性能・価格のイノベーションと必要十分の機能・性能,低価格の倹約イノベーションでは,ギャップが創られるメカニズムが異なることが分かった点である。また,消費者の社会問題に対する心理的距離が態度-行動ギャップの解消に寄与することが分かったことも学術的意義である。社会的意義は,社会的イノベーションの普及のためのコミュニケーションデザインのあり方に関する理解が得られたことである。例えば,利益を強調するだけでなく,機能や性能に関する疑いを晴らすとともに,消費者の社会問題の「自分事化」を目指す必要がある。
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