研究成果の概要 |
本研究課題では、地域経済の強靭化・リダンダンシー確保の観点から, 物流ネットワークの在り方について検討、提案することを目的とした。主に次の2点に立脚して研究を行った。(1)輸送経路の寸断を単に「モノの流れの停留」ではなく「経済的な波及効果の縮小」と捉えるべき点, (2)発地・着地となる地域近傍の物流だけでなく全国規模で物流ネットワークを検討すべき点,である。具体的には、物流ネットワークの評価手法の確立、地域経済の強靭化に資する物流ネットワークの評価を行い、物流ネットワークの評価結果とわが国の基幹物流ネットワークの在り方を導出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内外において,本研究のように, 地域間の「①産業面での交易」と「②物資流動」の両面から, 地域経済と地域経済を結ぶ物流ネットワークを検討し, 将来的な「あるべき姿」を提案する研究は少ない。地域経済の強靭化,リダンダンシーの強化という社会的要請に対応している。 また,物流を取り巻く急激の環境の変化,例えば,全国的なトラック運転手の担い手不足,2024年問題,不採算路線や整備新幹線・並行在来線を通過する貨物列車の在り方,海上輸送における環境規制,人材不足,燃料の高騰などが起こる中,得られた研究成果は,大きく注目された。研究期間中,北海道内を約30回の講演を担った。
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