研究課題
本研究課題では、複数の実験を実施し、マーケティングにおける視覚的要因、具体的には広告、パッケージ、ロゴなどの視覚的デザインが消費者のブランド知覚にどのような影響を及ぼすかという点について解明を試みた。最終年度である2023年度は、これまでの研究成果のまとめと発信、および今後の研究推進に向けた探索的な調査を実施した。前者に関しては、広告の背景画像から伝わる知覚温度が広告製品の新奇性評価に影響を及ぼすことを明らかにし、海外査読付き学術誌であるJournal of Business Researchにおいて結果を発表した。本成果は、研究代表者の所属機関である上智大学からも和文および英文のプレスリリースとして発信し、学術界のみならず一般社会に対して成果を還元できるよう努めた。加えて、本研究課題では、視覚的に伝わる重さ感覚が価格提示に対する消費者反応に及ぼす影響についても実験結果が得られているため、それらの成果をまとめ、海外査読付き学術誌への投稿を完了した。本報告書執筆時点では、2回目の査読中である。後者に関しては、ブランド・ロゴの視覚的デザイン要素が消費者のブランド知覚と購買行動に及ぼす影響を明らかにするため、複数の実験を行った。いずれも探索的に実施された実験ではあるが、おおむね予測どおりの結果が確認された。本研究課題の期間終了後も同テーマに関する研究は継続していく予定であるため、実験結果はそのための基礎的な知見として活用する。2020~22年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、研究活動の制限を余儀なくされたものの、2019年度からの期間全体を通じて、マーケティングの視覚的要因(例えば、広告やパッケージから視覚的に伝わる重さや冷たさなど)がブランドに対する様々な消費者知覚(例えば、信頼感、新奇性評価、期待満足感など)に影響を及ぼすことが明らかになった。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 6件、 招待講演 4件) 図書 (2件) 備考 (1件)
Journal of Advertising Research
巻: 64 (4) ページ: ―
Food Quality and Preference
巻: 115 ページ: 105117~105117
10.1016/j.foodqual.2024.105117
巻: 109 ページ: 104901~104901
10.1016/j.foodqual.2023.104901
Journal of Destination Marketing & Management
巻: 30 ページ: 100815
https://www.sophia.ac.jp/jpn/article/news/release/press20230410/