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2020 年度 実施状況報告書

移動中に行う活動の時代変遷と活動可能な環境に対する支払い意思

研究課題

研究課題/領域番号 19K01962
研究機関神戸大学

研究代表者

三古 展弘  神戸大学, 社会システムイノベーションセンター, 教授 (00403220)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード消費者行動 / 交通行動 / 移動中の活動 / 通勤・通学 / 移動環境 / 支払い意思額
研究実績の概要

本研究では,社会生活基本調査の複数時点のデータを用いることで,人が移動中に行った活動がどのように変化してきたかを分析することを目的の1つとしている.本年度は,同調査の4時点(2001年,2006年,2011年,2016年)の調査票Bの回答をもとにした基礎集計を行い,移動中の活動についての把握を行っている.
本研究の対象には,移動中の活動の必要性が全くない移動時間ゼロの場合も含んでいる.このたび,新型コロナウイルスの流行によって推奨されることとなったテレワークやオンライン講義の実施により,初めて通勤・通学時間ゼロを経験した人が社会に多く現れた.また,移動中の密な環境を避けようとするため,公共交通そのものや車内環境(特に混雑)に対する意識が新たに形成されたことが考えられ,その対策も検討されている.
そこで,今年度はテレワークや公共交通の混雑対策に関連した分析を,(1)~(5)の観点から独自のアンケート調査を行うことにより開始した.
(1)新型コロナウイルス流行前後で人々の活動と利用交通手段がどのように変化したか,(2)テレワークやオンライン講義によって通勤・通学頻度が減少することを念頭に通勤・通学頻度と居住地がどのような関係にあるか,(3)通勤・通学の必要が全くない状況が実現されることを念頭にUターンが促進される可能性があるか,(4)混雑回避のために鉄道会社が採用できる施策として有料着席サービスや混雑の少ない普通列車利用促進のためのポイントサービスの効果はどの程度か,(5)仕事等で活用できるシェアスペースの利用も含むMobility as a Service (MaaS)に対する利用意向はあるか.
これらの基礎的な分析は終了した状況であり,その成果は,例えば,神戸大学社会システムイノベーションセンターが主催するシンポジウムで報告している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響により講義等がオンラインとなったことにより,その準備など予定していなかった業務が発生したため.

今後の研究の推進方策

(1) 社会生活基本調査データを用い,移動中に行う他の活動の時代変遷(過去15年)について統計的な分析を行う.
(2) 昨年度実施したテレワークや公共交通の混雑対策に関連した独自調査の分析を進展させる.
(3) 移動中の活動に関する独自調査を行い,分析を行う.
(4) 歴史的資料の収集を継続して行い,長期間における移動中の活動を分析する.

次年度使用額が生じた理由

2020年度は新型コロナウイルスの影響により,予定していた国内出張・外国出張を1回も行うことができなかったため次年度使用額が生じた.2021年度も国内出張・海外出張の目途が立っていない.発表の機会はオンラインで代替することとし,当初は独自に実施することを考えていた調査を,ウェブ調査会社に委託することによって大規模に実施し,質の高いデータを得ることで,研究を推進することを予定している.

備考

三古展弘:テレワーク時代の居住地選択:国土の均衡ある発展を再考する,神戸大学社会システムイノベーションセンター・シンポジウム「テレワーク時代の働きがいを皆に-新しい働き方・暮らし方-」,2021年3月31日,オンライン.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] COVID-19でも広義の交通は減らなかった?2020

    • 著者名/発表者名
      三古展弘
    • 雑誌名

      Business Insight

      巻: 第28巻第3号(通号111) ページ: 23-25

  • [学会発表] シートタイプと隣席同性サービスに着目した高速夜行バスの選好分析2020

    • 著者名/発表者名
      三古展弘・東本智将・中山晃輔
    • 学会等名
      第61回土木計画学研究発表会(新型コロナウイルスの影響により本報告セッションは中止,土木計画学研究・講演集,No. 61(CD-ROM)に収録.)

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公開日: 2021-12-27  

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