オンライン・カスタマイゼーション・システムを顧客に提供している先端的な企業は、しばしば顧客が製品の注文を断念してしまうという問題に苛まれている。この問題を解消するために、このシステムを従来型の既製品販売システムを接合させることによって、注文を断念した顧客が、既製品を購買するという代替的選択肢を採用するように誘導している。しかし、この試みは、問題解決に貢献しない危険性がある。本課題の事業者が、本課題の前に取り組んだ課題で取り扱ったように、注文を断念させない仕組みづくりのほうが、断念後の受け皿づくりより効果的であろうことを示唆した点で、学術的にも実務的・社会的にも大きな前進を成したと言いうる。
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