百貨店の売上高はピーク時に比べて半減し、日本の小売市場における百貨店の相対的地位が低下している。実務家を中心に、グローバリゼーションやデジタライゼーションへの対応の遅れが指摘されているものの、果たしてそれがどのような歴史的経緯から生じたのか、何が画期となり競争構造が変化したのかは明らかになっていなかった。そこで、本研究は百貨店がグローバリゼーションとデジタライゼーションに対してどのように対応してきたのか、歴史的に解明することとした。これは、小売業の歴史研究に対する貢献はもとより、実務家に対しても多くの示唆を与える研究であると考える。
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