人口増加や食のグローバル化が進む中、食のサステナビリティ教育(ESD)の推進は喫緊の課題だが、現在の小中高の食教育において食のESDはあまり進んでいない。本研究では食文化教育の一環として、伝統的食品保存手段を題材に環境共生を図りつつ構築された伝統的食生活について学ぶことで、学習効果の高い食のESDが展開できないか検討した。その結果、食文化への関心の高まりとともに、食生活と環境の関係理解、量ではなく質的な食の豊かさの理解、これらについて効果のある学修が可能であることを示唆する結果が得られ、食のESDの推進において食文化教育を活用することは有効であると考えられた。
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