食品中に含まれる植物性生理活性物質(フィトケミカル)は多彩な生物活性を有し、疾病の予防や治療を通じて人間の健康維持に寄与することが期待されている。本研究では、食品成分と直接接する機会が多い消化管の中で活性酸素産生能を有する腸管細胞、特にマクロファージに着目して、フィトケミカルがマクロファージの活性酸素産生能に及ぼす影響を解析した。その結果、カルコン類、スルフォラファン、ウロリチンA、3',4'-ジヒドロキシフラボンやL-テアニンがマクロファージの活性酸素産生能を亢進することが明らかとなった。これらの研究成果は、上記フィトケミカルが免疫力(自然免疫)を増強する可能性を強く示唆するものである。
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