研究課題/領域番号 |
19K02362
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 大妻女子大学 (2021-2022) 東京女子大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
中川 まり 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (00649634)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 共働き夫婦 / 妻のキャリア形成 / 性別役割分業 / 夫の家事参加 / 勢力関係 / 家計の意思決定 / 家計分担 |
研究成果の概要 |
本研究は末子中学生以上の共働き妻を対象に、妻のキャリア形成と夫の家事参加、夫婦間勢力関係との関連について二次データ分析とインターネット調査によって行った。勢力とは家庭内の意思決定などを指す。主な成果は以下の通りである。(1)妻の相対的資源を多くする要因として妻の正規雇用、通算した勤続年数の長さ、非伝統的な性別役割分業意識、夫の収入の低さが示された。(2)妻は雇用形態にかかわらず、就業によって収入を得ても、家計分担を低く抑え、稼得役割は夫であるという性別役割規範を維持する。(3)妻の資源である収入と年齢および性別役割分業意識と家計の意思決定との関連性について示唆した。
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自由記述の分野 |
家族社会学、家族関係学、ジェンダー研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は、家族社会学・家族関係学領域で、子育て期後の共働き夫婦における性別役割分業と勢力関係について、量的研究による知見の蓄積をした点である。新たな知見として、末子中学生以上の共働き妻の就業により得られた勢力は相対的資源を多くするが、家計分担は勢力を得ても性別役割規範意識によって抑えられること、家計の意思決定との関連性を明らかにした。 社会的意義は、共働き時代における夫のワーク・ライフ・バランス、家庭役割のジェンダー平等が期待される中、共働き夫婦の勢力関係に新たな知見を与えた点である。具体的には妻の就業継続が夫婦の勢力関係に肯定的な側面をもたらすことを示唆した。
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