研究課題/領域番号 |
19K02400
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研究機関 | 下関市立大学 |
研究代表者 |
韓 昌完 下関市立大学, 経済学研究科, 教授 (90599622)
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研究分担者 |
小原 愛子 下関市立大学, リカレント教育センター, 准教授 (00783218)
上月 正博 東北大学, 医学系研究科, 教授 (70234698)
權 偕珍 琉球大学, 教育学部, 准教授 (90806217)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 教育成果 / QOL / 尺度開発 |
研究実績の概要 |
昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大により、学校への立ち入り制限が行われるなど、学校からの調査協力を得ることが難しく、予定していた調査自治体でのデータ収集を中止せざるを得ない状況となっていた。そのため、1つの県の中学校一校において、140件のデータ収集にとどまっていた。本年度の調査では、小学生までを含む1000件以上のデータ収集と分析を目標とし、結果として、調査対象の地域も拡大することで、宮城県公立小学校1校(144名)、新潟県公立小学校1校(242名)、沖縄県公立中学校1校(140名)、公立小学校1校(760名)の計3県4校で合計1286件の評価データを収集するに至った。尺度の信頼性・妥当性を検証するため必要とされるデータ数(1000件)を超えて収集が完了したが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、結果としてデータの収集が遅れ、具体的な尺度の検証作業までは至っていない。昨年度収集されたデータを用いた、信頼性・妥当性の検証結果では、尺度全体の信頼性は高く、領域ごとの信頼性においても、基準値に近い値を得ることができていた。本年度収集されたデータは、昨年度よりも大幅に増加しており、また、調査対象の自治体も拡大したことから、より全国的な子どもの状態を反映したデータによる信頼性の検証が可能になっていると考えられる。また、データ数が増加したことにより、昨年度は実施することができなかった、構成概念妥当性の検証も行い、尺度の有用性検証を完了する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大により、当初の予定より遅れてデータ収集が始まったため、結果的にデータの分析の予定が後ろ倒しになってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度までに尺度の信頼性・妥当性の検証に必要なデータ数は収集が完了したため、統計解析を用いた検証作業を進めていく。併せて、自治体ごとに得られたデータの分析を行い、日本における教育場面でのQOLの実態を分析し、今後の課題を導出することを計画している。残りの研究課題がデータの分析のみとなったため、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などを受けることなく、遂行することが可能であると考えており、速やかにデータ分析および検証作業を実行する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症拡大により研究計画に遅れが生じたため、必要経費が次年度に持ち越すことになった。データ分析に必要となる統計ソフトを新たに購入し、次年度の研究課題となる収集データの統計的解析を行うとともに、研究分担者および協力者との打ち合わせなどを重ねることで研究を完遂する。
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