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2019 年度 実施状況報告書

ドイツにおける環境教育学の視座に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K02455
研究機関大阪府立大学

研究代表者

若林 身歌  大阪府立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (50400536)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード環境教育 / 教育学 / ドイツ
研究実績の概要

2022年、「環境教育(英:Environmental Education、独:Umwelterziehung/bildung)」は、1972年のストックホルム国連人間環境会議における誕生から50年という歴史的な節目を迎える。本研究はこうした歴史的立ち位置に鑑み、この半世紀における「環境×教育学」問題に関するドイツの環境教育学の成果と到達点を明らかにしようとするものである。具体的には、ドイツにおける環境教育学の代表的な視座を解明すること、また、それと同時に、環境教育の史的展開や実践の質的な転換に関わる各時代の特徴的な議論を解明することを研究の目的としている。
2019年度(初年次)の研究活動とその実績は、次の3点に整理できる。
1点目は、研究の基礎作業としての文献・資料の収集と先行研究の検討、研究対象と作業仮説の精査である。ドイツの環境教育学に関する文献・資料の収集と環境教育の史的展開や質的転換に関する文献・資料の収集、先行研究の検討を行い、それを土台に改めて研究対象となる環境教育学の視座の選定と環境教育の史的展開に関する時代区分(作業仮説)の検討を進めた。
2点目は、環境教育学の視座に関する研究としての取り組みである。具体的には、H.ゴプファート(Hans Goepfert)の「自然に関わる教育学(Naturbezogene paedagogik)」とG.J.ミュラー(Gerd Juergen Mueller)の「共(同)世界に関わる教育学(Mitweltbezogene Paedagogik)」を対象に文献の解読から視座の分析を進め、それぞれの環境教育学的主張と問題提起を明らかにした。
3点目は、環境教育の史的展開と質的転換に関する議論についての研究としての取り組みである。上の2つの視座を中心に、環境教育批判論の検討を行い、批判の具体的内容と対立点を明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の研究計画では、年度末に渡独をし、文献研究で取り組んだ2つの視座についてのヒアリング調査を行う予定であった。しかしながら、文献の解読作業に当初の予定よりも多くの時間を要したうえ、年度末における新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、本年度中に調査を実施することができなかった。そのため、当初の計画よりも研究作業にやや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

上記のように、本年度の研究計画の実施にあたっては、現地でのヒアリング調査の課題を次年度に残す形となったが、文献研究に関しては、途中若干作業の遅れが生じたものの、この間概ね計画通りに研究活動が進んでいる。したがって、次年度以降の研究活動についても計画の大幅な変更はせず、当初の研究計画に沿って研究活動を進めていく予定である。幸い当初の研究計画においても、2年次に現地でヒアリング調査を実施することが予定されている。よって、今回実施できなかったヒアリング調査の課題については、次年度の現地調査の折に併せて実施できるようにあらかじめ調整をし、確実に実施するようにする。

次年度使用額が生じた理由

本年度末に予定していた現地でのヒアリング調査を次年度に見送ったため、そのための渡航費や謝金・輸送費をそのまま次年度使用額として繰り越している。これらの研究費については、次年度の現地調査の折に、渡航・調査費用として使用する。

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公開日: 2021-01-27  

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