研究課題/領域番号 |
19K02503
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
吉田 茂孝 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (60462074)
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研究分担者 |
樋口 裕介 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (80587650)
北川 剛司 奈良教育大学, 教職開発講座, 准教授 (80710441)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | インクルーシブ教育 / 学習集団 / カリキュラム / 教育評価 / アクティブ・ラーニング / 学習評価 / 個人内評価 |
研究実績の概要 |
研究の2年目である2020年度も、昨年度同様に新型コロナウイルス感染症対策のため、ドイツ渡航や国内のフィールドワークが困難な状況である。それゆえ、ドイツについては文献研究を継続して行った。国内のフィールドワークについては文献研究とともに、訪問できる小学校・中学校等や参加できる研究会、サークルは減っているが、研究代表者及び研究分担者の職場のある福岡県、奈良県、大阪府の学校に訪問したり、またオンラインを活用して長崎県、広島県、大阪府の研究会、サークルに参加したりと引き続き、実践分析や資料収集、意見交換を行った。 なお、研究代表者は、中間報告としてインクルーシブ教育における授業と集団の関係をアクティブ・ラーニングに焦点をあてて学会発表を行った。その結果、特別な教育的ニーズのある子どもたちのニーズへの応答や、そうした子どもたちを含めた集団への指導には、差異と共同の世界に開かれた学習集団づくりの視点が必要になることを明らかにした。研究分担者もそれぞれカリキュラム論や教育評価論から研究を進めることで、インクルーシブ教育を構想するうえでの全員共通のカリキュラムや評価基準の設定の難しさが明確になるとともに、個人内評価の再評価の必要性が明らかになった。 3年目の課題は、これまでの研究を整理し、学習集団における教育評価のあり方について、授業論、カリキュラム論、教育評価論からのアプローチや、可能な限りフィールドワークなどで明らかになった実践の視点をふまえながら明らかにすることである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していたドイツ渡航や国内のフィールドワークが出来ない状況が続いているため、研究方法の修正が必要となった。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度では、引き続き、文献研究とともに国内でもオンラインなどを活用しながら可能な範囲でフィールドワークを行い、検討した結果を整理・検証し、ドイツの調査や文献研究で得られた知見とも交差させながら、研究をまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)次年度使用額が生じた理由は、ドイツ渡航をはじめ、各地の学校等や教師が参加する研究会、サークル、学会及び共同研究者との打ち合わせ等の旅費を予定していたが、困難な状況のため旅費での支出ができなくなったからである。
(使用計画)2021年度では、2020年度に発生した次年度使用額は、可能であれば昨年度できなかった調査やフィールドワーク及び学会発表のための旅費に充てたい。ただし、今年度も出張などが困難な場合は、国内外の文献購入費とともに、オンラインでのWeb会議や学会発表などを行う環境整備費等として支出する予定である。
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