本研究の意義は、新型コロナ感染症の発生に伴ってひきこもりの家族会の活動が制限される中、オンラインを活用した家族会の実施について模索を行った点である。家族が高齢であるがゆえに、スマートフォンやタブレット端末を活用した情報交流は難しさがあるものの、新型コロナ感染症の発生に伴って高齢者のインターネット利用率やSNS利用率が上昇していることも事実である。オンラインを活用した相談会や家族会では、親たちの「生きづらさ」の表出が見られた。オンラインを活用したこうした家族会の活動は、今後浸透していくことが予測され、本研究はオンラインを活用した家族会の実施のための工夫などの点で有益な示唆を提供すると考えている。
|