研究課題/領域番号 |
19K02619
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
川合 美奈 埼玉医科大学, 保健医療学部, 講師 (10515919)
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研究分担者 |
木浪 智佳子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 准教授 (40347183)
三國 久美 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50265097)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 医療型重症心身障害児施設 / 保育士 |
研究実績の概要 |
2019年12月~2020年1月に聴取したA県2施設で勤務する施設保育士9名インタビューデータを分析した。分析対象者は全員が女性、20代3名、30代3名、40代1名、50代2名であった。現在勤務する施設の平均勤務年数は 3.0年、保育士としての平均勤務年数は 9.33年であった。保育士の困難感として7カテゴリー(【 】内)が抽出された。 保育士は、【スタッフ間のコミュニケーションをうまくとることが難しい】【他職種に保育士としての専門性を尊重してもらえない】【子どもにとっての保育の重要性の理解が得られない】といった職場における他者との関係上の困難を感じていた。また、【保育所保育士とは違う業務に戸惑いを感じる】【障害を持つ子どもの状態を理解し関わることが難しい】【保育士なのに保育業務だけを中心にできない】【保育のための時間の確保が十分できない】といった施設で勤務する保育士としての困難さも感じていた。重度の障害を持つ子どもの発達支援の重要性が他職種に理解され、施設保育士としての専門性が発揮できるための方略の検討が必要である。 上記結果を日本医療保育学会第24回学術集会にて発表した。更に対象を追加し、インタビューを実施したデータは、現在分析中である。 また、インタビューデータを参考に質問紙を作成した。質問紙調査は倫理審査を得て、2021年度末に全国の重症心身障害児施設に依頼文を送付し、同意の回答が得られた施設に所属する保育士に配布を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度のコロナ禍での遅れを取り戻せていない状況である。引き続き、研究時間を確保できるよう努力し、進めていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、現在回収中の質問紙を待って、分析を行い、論文化を目指す。 教育関係の業務負担が大きく、研究業務の時間が調整できずにいるが、工夫して時間を確保し進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
共同研究者との会議がコロナ禍の移動制限のため行えず、Webで実施することが多い。2022年度は、主に今後の分析に必要となるソフトの購入やデータ入力の人件費に充てたい。
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