研究課題/領域番号 |
19K02727
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
田村 徳至 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (60710085)
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研究分担者 |
栗原 久 東洋大学, 文学部, 教授 (00345729)
小山 茂喜 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 教授 (10452145)
河野 桃子 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 講師 (10710098)
金 早雪 信州大学, 学術研究院社会科学系, 教授 (20186307) [辞退]
枡 千晶 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 助教 (20847008)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 初等教育 / 金融 / 経済 / 消費者教育 |
研究実績の概要 |
・研究の確立期である2019年度は、主に長野県内の小学校教諭の金融・経済に関わる消費者教育の実施状況と教師の意識に関する調査を実施した。その結果を第35回経済教育学会にて発表し、発表内容を基にした論文を経済教育学会の学会誌「経済教育 第39号」に投稿中である。結果として、「小学校の先生方の多くは、消費者教育として何を子ども達に学ばせればよいか分からない。どういう情報をどこで収集すればよいのかが分からない」ことが、学校教育における消費者教育があまり普及しない根本的な原因の一つであることが明らかとなった。 ・アメリカ、イギリス、ノルウェー、日本の4カ国の消費者教育に関わる実態を文献調査し、その差違を比較分析した。アメリカは政府が幅広い教育キャンペーンを打ち出しており、その多くは特定の消費者問題に焦点化している。さらに政府は、消費者団体や市民グループ、企業やメディアと組んで、大々的に消費者教育のキャンペーンを実施している。我が国も消費者教育に関わるキャンペーンを消費者庁が中心となって実施しているが、国全体や企業を巻き込んで大々的には実施していない。イギリスでは、私的な消費者団体が消費者教育の開発と伝達に主要な役割を果たしている。さらに、政府の政策として、金融教育をイギリス全土の学校カリキュラムに取り入れることを目指している。ノルウェーの消費者教育政策は、公教育に焦点化されている。公教育において子どもが自分自身の道を見つけるのに求められる専門知識を学齢期の子ども達に提供することが重要だと考えられているためである。また、大人向けの消費者教育にはメディアが重要な役割を果たしていることなどが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度と2019年度の研究実施内容を入れ替えた(予定では2019年度に小学生に対するアンケートを作成し実施。2020年度に教員・保護者の意識調査実施)ことがあげられる。さらに、2019年度は最初に世界各国の消費者教育の全体把握を行う必要があると判断し、そのための外国文献の翻訳・分析を実施した。我が国の小学校における新学習指導要領完全実施が2020年度からスタートするため、教材開発には新しい教科書を使用することが望ましいと考え、教科書分析を2020年度に実施することにした。以上の理由から「やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
研究の発展期である2020年度は、2019年度に実施できなかった米国・英国で使用されている教科書の内容分析と日本の小学生におけるアンケート調査を実施する。さらに、教師に対するアンケートも全国を対象として実施し、金融に関わる消費者教育の実態と意識を統計学の手法を用いて明らかにする。2020年度から小学校で新学習指導要領が完全実施されるので、来年度に各学校で使用される教科書の内容分析を実施する。 上記の研究結果を基に、2021年度(本研究最終年度)のカリキュラム開発・教材開発につなげる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額は、2020年度請求額と合わせて、2019年度実施できなかった全国規模のアンケート調査の郵送費と2020年度実施の研究実践授業を記録するためのビデオカメラを購入する予定である。 研究初年度と2年度目の研究計画を入れ替えたことにより次年度使用額が生じた。
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