研究課題/領域番号 |
19K02882
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
ハドリー 浩美 新潟大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (60534732)
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研究分担者 |
G.S Hadley 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (70311008)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 短期海外研修 / 事前・事後指導 / 教育の質保証 |
研究実績の概要 |
2013年度教育再生実行会議による日本人留学生倍増の提言を踏まえ、地方国立大学においても留学よりハードルが低く参加しやすい短期海外研修プログラムが正課科目として提供されるケースが増えてきた。しかしながら、量的拡大を急ぐあまり、教育理念に沿った短期海外研修プログラムを派遣先大学と協同で開発する余裕がなく、教育の質の保証が十分なされているとは言い難い状況である。そこで、派遣元の大学で実施できる効果的な事前・事後指導を開発してプログラムに組み込むことを目指し、研究初年度には研究代表者が担当する北米の大規模大学での短期海外研修(約1か月間、4単位科目)への参加学生からデータを収集して、現状分析に取り組んだ。具体的には、当該短期海外研修に参加した学生に「何が起こっているのか」を多面的に明らかにするために、出発前および帰国後に英語運用能力測定テストを実施するとともに、帰国後には質問紙調査およびインタビュー調査を実施した。事前・事後テストからは英語力の伸長が認められた。インタビュー・データに関してはグラウンデッド・セオリー・アプローチの手法により分析を行っているところである。 加えて、他大学における事前・事後指導の先進的な取り組みについて、英語教育および異文化教育関係の諸学会で情報収集を行った。それをもとに、2019年度中にいくつかの大学を訪問して聞き取り調査を開始する予定であったが、新型コロナウィルス感染症拡大防止のため延期となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大防止のため、事前・事後指導について先進的な取り組みを行っている大学への聞き取り調査を本年度中に開始することができなかった。加えて、次年度夏季海外研修プログラムの実施も取り止めとなり、十分なデータ収集が困難な状況となっている。
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今後の研究の推進方策 |
帰国1年後のインタビュー調査を行い、グラウンデッド・セオリー・アプローチの手法で分析して仮説を生成する。あわせて他大学への聴き取り調査を実施する。訪問が難しい場は、メール等での実施を検討する。これらの結果を踏まえて、既存の学内リソース(留学生、オンライン・アセスメントシステム、外国語の課外学習支援等)を活用し、全学モデルの開発に着手する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症拡大防止のために延期となった他大学への訪問聴き取り調査を次年度に実施する。
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