研究課題/領域番号 |
19K02972
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
酒井 博之 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 准教授 (30283906)
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研究分担者 |
森村 吉貴 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (80578279)
岡本 雅子 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 特定講師 (50736783)
ウィジェラタナ イサンカ 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 特定研究員 (10817109)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | MOOC / オープンエデュケーション / オンライン授業 / ダッシュボード / 大学教育 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、教員が主導で教材を作成する形態のMOOCにおいて、(1) その開発と運用を通じた教員の経験についてインタビュー調査を通じて明らかにするとともに、(2) 学習履歴データから得られる講義の改善に有用なフィードバック情報を特定し可視化するMOOC支援ダッシュボードを開発し、実際の支援を通じてその効果を検証することである。昨年度に引き続き、当該年度においても研究代表者及び研究分担者のすべてが本務校において新型コロナウイルス感染症対応の担当部署に所属していたため、本研究課題を計画通りに遂行することが困難であった。 (1) の教員の経験の構造化については、前年度までにMOOCを配信している複数名の教員に対し、授業配信期間終了後に半構造化インタビューを実施し、その内容分析によりMOOCの制作や授業配信時における教員の経験について探索的に分類を試みてきた。今年度は、前年度にMOOCを担当している複数名の教員に対してインタビュー調査をおこない、追加の内容分析を実施してきた。次年度は、これらの内容分析及び追加のインタビュー調査を通じ、開発・運用・改善の各段階で可能な支援や必要となる支援を誘発した要素を抽出し、教員の経験について構造化をはかる。 (2) のMOOC支援ダッシュボードの開発については、前年度までに開発した支援ダッシュボードのプロトタイプの精緻化を目指してきた。次年度は、開発した支援ダッシュボードについて、実際のMOOCの学習ログデータを用いて開発を完了するとともに、実際のMOOC担当教員へのフィードバック場面に適用し、その効果・有効性について検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度に引き続き、本年度においても研究代表者及び研究分担者のすべてが本務校において新型コロナウイルス感染症対応の担当部署に所属していたため、本研究課題を計画通りに遂行することが極めて困難であった。本研究の対象であるMOOCの配信自体は予定通り継続実施してきており、前年度は困難であったMOOC担当教員へのフィードバックやインタビューの機会を得たため、内容分析を進めるためのデータを蓄積することができた。また、共同研究者間で定期的に打合せの機会を設け、支援ダッシュボードの開発も進めてきた。次年度は本研究課題の最終年度に向けて対外的な成果発表をおこない、当初予定していた研究計画の遂行を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
「教員の経験の構造化」については、これまでに実施したMOOCの担当教員への半構造化インタビューのデータを元に、MOOCの制作や授業配信時における教員の経験について内容分析により探索的に分類を試みる。また、MOOCの開発・運用・改善の各段階で可能な支援や必要となる支援を誘発した要素を抽出し、教員の経験について構造化をはかる。「MOOC支援ダッシュボードの開発」については、支援ダッシュボードのプロトタイプに追加した、学習ログを利用した受講者の学習状況を可視化するツールに関し、実際のMOOC担当教員へのフィードバック場面に適用し、その効果・有効性について検証する。これらの研究成果について、国内学会において発表をおこなう。
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次年度使用額が生じた理由 |
前述の通り、研究期間の2・3年目に研究代表者及び研究分担者が本務校において新型コロナウイルス感染症対応の担当部署に所属していたため、本研究課題の遂行が極めて困難であったことが次年度使用額が生じた理由である。次年度使用額については、事前に計画したMOOCの担当教員に対するインタビュー調査の分析、MOOC支援ダッシュボードへの機能追加・フィードバック場面での適用及び対外的な成果発表のために使用する予定である。
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