研究課題/領域番号 |
19K02984
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
岸 磨貴子 明治大学, 国際日本学部, 専任准教授 (80581686)
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研究分担者 |
青山 征彦 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (60337615)
今野 貴之 明星大学, 教育学部, 准教授 (70632602)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アクターネットワーク理論 / 学習環境デザイン / パフォーマンス / ニューマテリアリズム / エージェンシー / アートベース・リサーチ |
研究成果の概要 |
本研究では,高等教育の学生がICTを活用しながら革新的・協働的に知識を構築していく学習環境を構成する社会-技術的ネットワークの構造を明らかにするために,アクターネットワーク論(ANT)を理論的枠組みとした. 本研究の主な成果は,まず,ANTの観点から新たな能力観を示したこと,また,ANTにパフォーマンスという見方を導入し,エージェンシー概念をアップデートしたこと,次に,高等教育の4つの形態の教育実践を事例としてICTの社会的役割および学生のエージェンシーが発揮されるプロセスを明らかにしたこと,そして,エージェンシーが発揮される場のデザインに関する教師向け教材を開発したことである.
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自由記述の分野 |
教育工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は主に2つある. 第一に,現場での実践と理論的な把握を両輪とした弁証法的に研究を展開したことである.ANTを理論的枠組みとし,どのようなアレンジメントが学び手のエージェンシーを最大限発揮しうるのかを検討すると同時に,実践研究を通してANTから実践を捉える意義と課題を明らかにした. 第二に,ANTの観点から,人間とモノ,社会と技術を切り分けず,両者が不可分な統一体として実践を捉えることで,メリトクラシーを超える「新しい能力観」を提示できたことである.人間の能力も問題も個人に内在するものではなく,アレンジメントによって生成されるという視点は学習環境デザイン研究を発展させる視点となる.
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