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2019 年度 実施状況報告書

生理機能計測による能動学習効果の客観的な検証方法の確立と協働学習モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K03044
研究機関東京工業高等専門学校

研究代表者

市川 裕子  東京工業高等専門学校, 一般教育科, 教授 (10290719)

研究分担者 森谷 健二  函館工業高等専門学校, 生産システム工学科, 教授 (90342435)
小村 良太郎  石川工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (00390443)
森本 真理  秋田工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60369923)
矢島 邦昭  仙台高等専門学校, 総合工学科, 教授 (90259804)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード能動的学習 / 生態情報 / 授業デザイン
研究実績の概要

今回は20~21歳、高等専門学校高学年(5年生及び専攻科生)の学生8人に対して、模擬授業を行った。内容は1.漸化式とフィボナッチ数列の授業、2. 重積分に関するワークショップである。1は知識・スキル習得型のグループワーク、2は問題解決型のグループワークであり、どちらもアクティブラーニング型の授業である。この授業で4名の学生の生体情報の計測を行った。計測したのは、瞬きデータと発話量である。瞬き測定には Jins-MEME を発話量はタブレットの録音機能を用いた。一般に人間は集中状態では瞬きの強さが安定し、電気皮膚反応は低くなることが分かっている。前研究において、1と同様の内容で高等専門学校の低学年に対して模擬授業を行い、瞬きデータを測定してその解析を行っている。今回のデータと比較することで高専の低学年(2年生)と同様の結果が高学年でも得られるかを調査予定であり、解析中である。また今回のデータからグループワーク型の知識習得授業と問題解決型のワークショップの間に差異が出るかについて調査予定である。データは目視では差異があるように見えるが、統計的に優位かどうかは今後検証の必要がある。さらに、発話量については得られたデータから個人が発話していることを確認する手段を確立する必要があることがわかった。また、今回は予定していた皮膚電位の計測は装置の準備が間に合わず、計測することができなかっため、今後皮膚電位を計測する実験を行う必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在測定したデータを解析中である。瞬きデータからは前研究の結果と同様にアクティビティにより瞬き回数や瞬きの強さに変化が見られる。これが統計的に優位であるかの検証と、昨年度までの瞬きデータと、今回の瞬きデータのを比較し、学年による差異が現れるかを解析を今後行うが、データ解析を行うための出張ができなくなり、遅れが生じている。発話量のデータの解析は、個別の学生のデータの取り出し、瞬きデータとの同期との部分で困難があり解析がまだ進んでいない。データの同期は、記録された時刻を合わせることで行っていくが、データ測定方法を工夫する必要がある。具体的には、複数の生態データを同時に記録できるようなデータ測定装置の開発が必要となる。個別の学生のデータ取り出しについては、録音レベルから個別の学生が発話している情報を取り出せるか(1デバイス1名の学生で測定している。録音の音量があるレベルを越えたら発話している、と仮定しているが、それが正しいか)の検証を行う必要となったため、データ解析に遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

まず、測定したデータの解析を進める。授業内のクティビティの変化と瞬き回数や瞬きの強さの変化に相関があるかを統計的に検証する。次に、昨年度までの瞬きデータと、今回の瞬きデータのを比較し、学年による差異が現れるかを解析を今後行う。相関の強さに差異が現れるのか否かを検証していく。発話量については録音レベルから個別の学生が発話している情報を取り出せるか(1デバイス1名の学生で測定している。録音の音量があるレベルを越えたら発話している、と仮定しているが、それが正しいか)の検証をまず行う。そのご、発話量のデータの同期を、記録された時刻を合わせることで行う。アクティビティによっては、ビデオ視聴時など発話が全く生じない時間がある。授業内のアクティビティ、発話、瞬きデータの関係を調べることにより、発話量と学生の集中の度合いの関係を調査する。並行して、複数の生態データを同時に記録できるようなデータ測定装置の開発が必要を行う。必要となったため、データ解析に遅れが生じている。

次年度使用額が生じた理由

研究に遅れが生じている分の物品購入と、発表及び情報収集のための学会が延期、打ち合わせ予定の出張の延期による旅費等に次年度使用額が生じた。今年度、データ計測装置を開発するための資材購入のを行う。また、延期になった打ち合わせの実施、学会への参加により持ち越し分を使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Analysis of Correlation between Class Activity and Students’ Attention in Active Learning Class From Biological Viewpoint2019

    • 著者名/発表者名
      Y. Ichikawa, K. Moriya, R. Komura, M. Morimoto, K. Yajima
    • 雑誌名

      13th International Symposium on Advances in Technology Education, proceedings

      巻: 1 ページ: On web

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Analysis of Correlation between Class Activity and Students’ Attention in Active Learning Class From Biological Viewpoint2019

    • 著者名/発表者名
      Yuko Ichikawa
    • 学会等名
      13th International Symposium on Advances in Technology Education 2019年9月
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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