研究課題/領域番号 |
19K03199
|
研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
高橋 尚也 立正大学, 心理学部, 教授 (10581374)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 心理的エンパワメント / Adultism / 放課後プログラム / コミュニティ |
研究実績の概要 |
2021年度も、COVID-19の感染拡大の影響によりフィールドでの活動が大幅に制限されたため、2021年度の後半に、本研究の方針を変更し、Adultismに対する親子の認知や、青年のAdultism認知を研究の核に据えて、Adultismの克服可能性を複数の横断研究から明らかにする形に研究計画を変更した。その上で、研究計画の「基盤フェーズ」の研究を中心に以下の3点の研究活動を実施した。 第1は、2020年度から継続して実施している「Youth Empowerment Solutionsの翻訳作業」を行った。2022年度中の完成を目指して活動を継続した。翻訳作業も、英語特有の文化的表現が多いため、当初の想定以上の時間を要している。 第2は、2020年度にデータ収集したAdultismとの関連が示唆される他者軽視傾向に関する成果を学会発表の形で公表したことである。同時に全体方針の変更に伴い、関連研究として、新たに、他者軽視傾向とAdultism認知との関連を検討する調査研究を企画した。具体的には、2022年度中に大学生を対象に実施する計画で進行している。 第3は、日本においてエンパワメントプログラムに対するニーズと実施可能性を把握するための方法として、学童クラブ等への調査を構想を継続したことである。具体的には、2022年度中の実査を目指して、東京都内の学童クラブのリスト化を実施した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の拡大による緊急事態宣言をはじめとする制約により、学童クラブに代表される放課後プログラム実施団体へのフィールド調査が実施できず、放課後プログラム団体調査の企画も遅れることとなった。本研究計画の肝はフィールド研究であるため、実地での研究制約は進捗の妨げとなってしまっている。
|
今後の研究の推進方策 |
COVID-19の影響を受け、本研究計画を大きく2つ変更して本年度以降の研究を実施する。第1は、Adultismに対する親子の認知や、青年のAdultism認知を研究の核に据えて、Adultismの克服可能性を複数の横断研究から明らかにする形に研究計画を変更することである。第2は、フィールドでの調査に大きな制約が見込まれるため、プログラム実装よりも、学童クラブへのニーズ調査をもとにプログラム提案を目的とする研究計画に変更することである。 上記2点の変更と、研究期間の延長も視野に入れて、残りの研究期間の研究を推進していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響による制約で、フィールド調査としての出張、学会への出張が実施できなかったことにより使用額が大幅に減少した。同様の制約により、研究実施が大幅に遅れているため、2021年度後半に研究方針の変更を行ったため、次年度使用額はその変更後の計画に使用する予定である。また、研究実施の遅延を踏まえ、研究期間の延長も視野に使用を予定している。
|