日本と米国の代表的な絵本・児童書に関して図書館の推薦リストを元に入手した。日米比較を行うため、コーディング・スキーマを開発し、169冊の米国書、182冊の日本書における登場人物、経験と出来事、エンディングを中心に分析を行った。 分析の結果、米国の絵本・児童書にはハッピーエンドが多いほか、個に焦点を当てた作品が多いこと、日本の絵本・児童書にもハッピーエンドが多いものの、死や別れといった悲しいエンディングも見受けられること、年長の子ども向けの絵本・児童書になると、アメリカでは差別との闘いや多様性、日本では戦争や自己犠牲といった、より深刻なテーマが現れてくることが明らかにされた。
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