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2022 年度 研究成果報告書

天災・人災複合による故郷喪失者への心理支援モデル開発:縦断的混合研究法アプローチ

研究課題

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研究課題/領域番号 19K03289
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

日高 友郎  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70644110)

研究分担者 鈴木 祐子 (佐倉祐子)  東京医療学院大学, 保健医療学部, 准教授 (90791830)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードdeep experiencing / 記号 / ライフ / 自己 / 迷惑施設 / 構造的喪失 / 故郷喪失
研究成果の概要

放射性廃棄物の中間貯蔵施設建設による故郷喪失の経験は、「ふるさとの構造的な喪失」と形容すべきものであった。これまでにない経験(deep experiencing)であり、自己の中のライフ(生命・生活・人生)と時間の繋がりが損なわれている状態であった。福島県大熊町民らは中間貯蔵および最終処分を「他の地域・自治体の問題でもある」と位置付け、広く議論を喚起することを求めていた。「最終処分場となることは避けたい」という願いの一方で、放射性廃棄物の集中保管原則ならびに再生利用・最終処分場の受け入れ検討地における住民の反対も切実である。このジレンマの解消が求められる状態にあると考えられた。

自由記述の分野

文化心理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の学術的意義は、記号論的文化心理学の諸概念を用いて、実際的な社会問題の解決あるいはその基盤となる示唆の獲得に寄与したことにある。故郷喪失は人間の経験する苦痛の中でも極めて激しいものの一つとされるが、本研究の成果はその内実について「自己の中のライフ(生命・生活・人生)と時間の繋がりが損なわれている状態」として心理学的な定位と接近を行った。
社会的意義は、「中間貯蔵施設の建設による故郷喪失」という事態が進行していることを発信するとともに、その対策について他・多分野との連携の中で検討した点にある。復興の陰でむしろ故郷喪失が進んでしまった福島県大熊町民の現状を社会に向けて発信する機会を構築できた。

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公開日: 2024-01-30  

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