研究課題
基盤研究(C)
Connes-Kreimerの根付き木Hopf代数に基づいて2018年ごろに定義した根付き木写像は, 数論における重要な研究対象の一つである多重ゼータ値と密接に関係する対象であり, 本研究においてその基本的な性質を明らかにした. 具体的には, 根付き木写像の調和積代数における解釈, antipodeの具体表示, 根付き木写像の多重L値への拡張, などの成果を得た.
代数学
根付き木写像は, 多重ゼータ値の代数的理論に新たな切り口を与えた. perturbative QFTやFeynman物理学と多重ゼータ値論との関連を示唆する現象の一つとしても, 根付き木写像は学術的に興味深い. その純代数的な性質や拡張の可能性に関する本成果は十分に意義がある.