研究課題
基盤研究(C)
粗幾何学における次元に関する概念と、距離空間の粗幾何学性質を反映する位相空間について研究を行った。次元に関しては、有限集合からなる超空間のHilbert空間への粗埋め込み可能性と、漸近次元の超限的拡張である超限漸近次元に関する成果を得た。位相空間については、一般化されたGromov積による粗コンパクト化と、半直線のHigsonコロナの連結性に関する性質に関する成果を得た。さらに、群粗構造や群作用に対して定義される次元についても研究を行った。
幾何学
有限集合からなる超空間のHilbert空間への粗埋め込み可能性の研究は、Gromov-Hausdroff距離空間の研究へ発展している。超限漸近次元に関する成果によって、Dydakによって導入された漸近的性質Dを超限漸近次元を用いて特徴付けることができた。一般化されたGromov積による粗コンパクト化の成果によって、粗コンパクト化の新たな記述が可能となった。半直線のHigsonコロナの連結性に関する成果によって、Higsonコロナの複雑な位相的性質を顕在化できた。