研究成果の概要 |
Non-stationary Ruijsenaars 関数に関する予想(duality予想, Non-stationary Ruijsenaars 方程式の予想, elliptic Ruijsenaars関数への退化予想)を得た. S. Shakirov の非定常差分方程式と, 長谷川による量子差分 Painleve VI 方程式(神保・坂井方程式の量子化)との関係を見出した. Shakirov 方程式は量子 Knizhnik-Zamolodchikov (q-KZ) 方程式と同一視でき, affine Laumon 空間上の分配関数がShakirov 方程式の解を与えることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
楕円Ruijsenaars系の非定常方程類似と考えられる系に関する(実験的)研究を, affine Laumon空間の上の幾何学を用いて行なった. affine screening 作用素を用いて非定常Ruijsenaars関数を表現する可能性について, 一連の予想を得た. また, 非定常方程式はパンルベ方程式をその代表として含む重要な研究対象でもある. 本研究では, 量子q差分系における非定常方程式を発見し, その固有関数の明示的公式の持つ組合わせ的構造に関する研究を行なった. 今後も, affine Laumon空間の幾何学を軸として, さまざまな発見がもたらされると期待される.
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