研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来,微分方程式の解の存在のための条件を求めたり,局所的な解の分岐構造に対して,非線型偏微分方程式論をはじめとして数学的研究がなされて現在も発展を続けている.ところが,解の精密形状を知ることや解の大域的分岐構造解明はより困難な問題である. しかし,生命現象や物理現象等にあらわれる数理モデルに対して,数学的な結果を利用できるようにするためには,困難であるが是非克服すべき問題である. 我々は基本的で典型的な微分方程式で記述される数理モデルに対し,特異摂動問題の解の精密な陽的表示式,極限形状の精密な表示式,2次分岐等を含めた解の大域的分岐構造を得るための独自の方法を開発・発展させた.
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